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ツーバイフォー工法

カナダ、アメリカなど北アメリカで一般的な木造建築(木構造)の工事方法で、フレーム・コンストラクション・システムのうちプラットフォーム(床組)方式を日本に導入したものである。

この工法は、建築技術者が不足する状況のもとで木材を合理的に用いて過酷な自然に適応できる住居をつくることが求められていた、19世紀はじめのアメリカ開拓時代に起源をもつ。

以来、改良が重ねられて北アメリカ全土に普及した。2インチ×4インチ(実寸法は1.5インチ×3.5インチ)の断面呼び寸法の規格木材(構造用製材、ランバー)を主材として、これらを釘(くぎ)で接合して枠組みをつくり、これに構造用合板、石膏(せっこう)ボードなどを打ち付けて壁、床を組み立てるところから、一般にツーバイフォーTwo-By-Four(2×4)工法(アメリカではプラットフォーム工法)とよばれている。

必要に応じてツーバイシックス(2×6)、ツーバイエイト(2×8)なども用いられる。

プレハブ工法化されて、日本でも戸建住宅だけでなく、低層の共同住宅や連続建住宅であるテラスハウスやタウンハウスに用いられるようになった。

日本の伝統的木造建築工法の柱、梁(はり)を用いた軸組構造に対比して枠組みを用いた壁式構造(壁構造)であるところから、専門用語としては枠組壁(わくぐみかべ)工法と称せられている。この工法を日本に導入する契機となったのは、林産国が原木輸出から製材品輸出へ切り替えるなど、木材輸入の制約が強まりつつあるなかで、北アメリカの規格材の有効利用を図ろうとしたところにあった。

また、同工法は、部材の規格化、釘と金物による簡単な接合方法、工程区分の明確さ、簡単な組立て技能などの技術的合理性、および流通機構、ビルダー(建設業者)の経営管理体制、技能者の育成・組織化などの生産供給の仕組みの合理性を有している。

これらを包括的に導入することにより、合理的な住宅生産供給システムを育成し、さらに在来の住宅生産供給の合理化を進めるうえでの一つの刺激にしようというねらいをもっていた。

1966年(昭和41)ごろから、いくつかの住宅企業で個別に建設大臣(現国土交通大臣)の認定を受けた同工法の住宅が建設されていたが、広く普及させるために74年7月に建設省(現国土交通省)が技術基準を告示し、在来工法と同様に建設できるようオープン化された。その後、火災実験、耐震実験などを重ね、技術基準の改正、住宅金融公庫融資上の簡易耐火造(たいかぞう)に準ずる扱いなど、普及促進が図られてきた。

1992年(平成4)以降、準耐火建築物の技術基準に適合する木造三階建て共同住宅が建てられるようになり、ツーバイフォー工法の展開の可能性が広がっている。壁式構造であり、耐震性・耐風性・気密性の高い住宅を実現しやすいが、木材・合板を釘で接合する工法なので、外部からの湿気や室内外の温度差によって生じる結露に対する十分な対策を講じて耐久性に配慮することが必要である。

建設省のオープン化から着実に建設量を伸ばし、10年後の1980年代なかばには建設棟数が年間2万棟を超え、88年度(この年から建設省着工統計で棟数集計となる)には、4万2000棟を突破、98年、99年には、新設着工住宅のおよそ6%を占めるまでになった。その性能とともに多彩な洋風デザインが、都市の若い消費者層に受け入れられており、わが国の住宅工法として定着してきたといえる。

ツーバイフォー工法の普及の過程で、住宅価格の内外価格差が明らかになり、業界では住宅建設コスト低減に取り組んでいるが、近年では、北米のツーバイフォー住宅や北欧の住宅1戸分の資材をパッケージの形で直接輸入する動きが出ており、その実績も99年には1万戸(ツーバイフォー工法はそのうち70%)を超えている。

これらの多種の工法によってもたらされる市場競争と生産供給システムの合理化が、住宅入手の可能性の向上につながるとみられている。