不動産担保ローン関連用語

小規模個人再生

小規模個人再生とは、将来において継続的に又は反復して収入を得る見込みがあり、かつ、再生債権(債務者が抱える債務のうち、公租公課を除いたものと考えれば大過ない。)の総額が5000万円を超えない個人である債務者が行う、民事再生法13章1節に規定する特則の適用を受ける民事再生手続をいう(同法221条1項)。

小規模個人再生は、(1)裁判所が小規模個人再生手続を開始して再生債務者の弁済を差し止め(民事再生法85条1項;再生債務者に「返済したいが裁判所が禁止した。」という弁解を認めるわけである。)、(2)再生債務者が、再生債権の20%(最低100万円)を3年間で分割弁済し、その余の再生債権については免除を受ける(同法229条2項2号、231条2項3号、4号)ことを内容とする再生計画案を作成し、(3)再生債権者による決議(同法230条)を経て、裁判所が再生計画を認可し(同法231条1項)、(4)再生債務者が再生計画に従って再生債権の弁済をする、という手順で進行する。なお再生計画認可の前提として一定金額の積み立てが要求される場合がある。

申立費用は郵便費込みで5万円程度であるが、弁護士が申立代理人である場合(司法書士が手続全体に一貫して関与することを上申した場合を含める取扱いの場合は15万円の予納。但し大抵は申立人に返還される。大阪地裁では、2009年より弁護士・司法書士の申立てに関わらず、予納は不要の扱いとなった)を除いて、個人再生委員(同法223条)を選任する事例が多く、その場合には、再生委員への報酬として30万円(大阪地裁、東京地裁での2008年現在、各地裁判所で違うので裁判所に問い合せる)の予納をあわせて求められる。

小規模個人再生は、破産とは異なり、(1)住宅資金貸付債権に関する特則(民事再生法10章)の適用があること(つまり、住宅ローンが残っている自宅を競売にかけられなくて済む。)、(2)再生計画を全部又は相当程度完遂すればかなり確実に債務免除又は免責が得られる(同法232条1項、235条)こと、(3)再生債権の一部なりとも弁済をすることで、債務者の自尊心へのダメージが小さいことといった利点がある。逆に、小規模個人再生は、個人の倒産処理手続の中では手続が比較的複雑である上、債務者が手続進行を誤ると強制的に破産に移行することが多く(同法191条、202条2項2号、3号、231条2項、250条1項)、法的知識に乏しい債務者が独力で申し立てることは破産以上に困難である。また、前述のとおり、費用も比較的高額である。