不動産担保ローン関連用語

抵当権

担保となっている不動産などを債務者または第三者(物上保証人)のもとに残しておきながら、債務が弁済されないときにはその不動産の価額から債権者が優先的に弁済を受けることのできる権利(民法369条〜398条の22)です。契約によって生じる担保物権である点において、抵当権は質権と異なるところがなく、抵当権を生じさせる契約を抵当権設定契約、質権を生じさせる契約を質権設定契約とよぶ。しかし、質権の場合には、担保となる物が債権者の手元に移される(占有を移転する)のに対して、抵当権の場合には、担保となる物は債権者に移されることなく(占有を移転しない)、債務者(または第三者)のもとに残されている。債務者は、質権を設定するとその物を使用・収益することができなくなるが、抵当権を設定した場合には、その物の使用・収益を従来どおり続けることができる。この点に、質権と抵当権との大きな違いがあります。債務者が期日に債務を弁済しないときには、抵当権者は、抵当権の対象となっている物から優先的に弁済を受けることができ、これが抵当権の本質的な効力です。
抵当権を第三者に対抗するためには、抵当権設定登記を行う必要があります。
優先的に弁済を受けるというのは、甲に対して乙・丙・丁の3人がそれぞれ500万円の債権をもっていて、乙だけが甲の所有するある不動産に抵当権をもっている場合には、その不動産を競売して得られた代金がたとえば1000万円であったとすると、乙はまず自分の債権500万円の弁済を受けることができ、丙・丁は250万円ずつでがまんしなければならないことをいいます。抵当権者が優先弁済を受ける方法は、競売民事執行法180条以下)によるのが原則であるが、当事者間の契約で換価することにしたり、あるいは目的物をそのまま抵当権者の所有物とすることを約束してもよい。