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内部統制

内部統制は、企業目的を達成するために欠かせない仕組みであり、経営者には、内部統制を構築するとともにその有効性と効率性を維持する責任があります。平成19年2月15日に企業会計審議会から公表された「財務報告に係る内部統制の評価及び監査の基準」によれば、内部統制とは、次の4つの目的を達成するために企業内のすべての者によって遂行されるプロセスとされています。

  1.  業務の有効性・効率性
    事業活動の目的の達成のため、業務の有効性・効率性を高めること
  2.  財務報告の信頼性
    財務諸表および財務諸表に重要な影響を及ぼす可能性のある情報の信頼性を確保すること
  3.  事業活動に関わる法令等の遵守
    事業活動に関わる法令その他の規範の遵守を促進すること
  4.  資産の保全
    資産の取得・使用・処分が正当な手続・承認のもとで行われるように、資産の保全を図ること

また、内部統制を構成する基本的要素として、(1)統制環境、(2)リスクの評価と対応、(3)統制活動、(4)情報と伝達、(5)モニタリングおよび(6)ITへの対応が挙げられています。これら6つの要素が経営管理の仕組みに組み込まれて一体となって機能することで、上記の目的が達成されます。

  1.  統制環境
    統制環境とは、組織の気風を決定し、組織内のすべての者の統制に対する意識に影響を与えるとともに、他の基本的要素の基礎・基盤となるものです。具体的には次の事項などが挙げられます。
  2.  リスクの評価と対応
    リスクの評価と対応とは、組織目標の達成を阻害する要因を「リスク」として識別し、分析・評価するとともに、そのリスクへの適切な対応を行う一連のプロセスをいいます。
  3.  統制活動
    統制活動とは、経営者や部門責任者などの命令・指示が適切に実行されることを確保するために定める方針・手続をいいます。権限や職責の付与、業績評価や職務の分掌などの広範な方針・手続が含まれます。
  4.  情報と伝達
    情報と伝達とは、必要な情報が識別・把握・処理され、組織内外や関係者相互間に正しく伝えられることを確保することをいいます。特に、必要な情報が関係する組織や責任者に、適宜、適切に伝えられることを確保する情報・伝達の機能が不可欠です。
  5.  モニタリング
    モニタリングとは、内部統制の有効性・効率性を継続的に評価するプロセスをいいます。モニタリングにより、内部統制は常に監視・評価され、是正されることになります。
  6.  ITへの対応
    ITへの対応とは、あらかじめ適切に定められた方針・手続を踏まえ、業務の実施において、組織内外のitに適切に対応することをいいます。特に、組織の業務内容がITに大きく依存している場合や情報システムがITを高度に取り入れている場合等には、内部統制の目的を達成するための不可欠の要素となります。

適切な内部統制が存在し、かつ、それが適切に運用されることによって、経営者は業務の有効性や効率性を高め、より高い品質で企業経営を行うことができます。また、株主、投資家や債権者などの利害関係者にとっては、企業の内部統制の整備状況の良否が、安心して投資や取引ができるかどうかの基準となるものと考えられます。