不動産担保ローン関連用語

敷地利用権

区分所有法では建物と敷地につき一体不可欠の原則を採用し、専有部分を所有するための敷地に関する権利を「敷地利用権」といいます。(区分所有法第2条第6項)

敷地利用権には所有権、借地権地上権又は賃借権)等の種類があります。

地上権と賃借権はいずれも借地権ですが、その違いは地上権は直接にそのものを支配できる物権であるのに対し、賃借権は債権であるという点です。これだけでは何のことかよくわかりませんが、実務上は次のような違いがあります。但し、建物の所有を目的とする借地権である限り、借地借家法上の扱いは殆ど変わりません。

@ 地上権 譲渡や転貸に際し土地所有者(地主)の承諾は不要で、自由に売買や転貸ができます。また登記もでき、抵当権等を設定することもできます。地代は通常必要ですが、これには地代が不要のものもあります。
A 賃借権 譲渡や転貸について原則として土地所有者の承諾が必要です。譲渡の際、名義書換料を必要とするものもあります。地代は必ず支払います。一戸建てでは登記の例は殆どありませんが、マンションでは登記を行うのが一般的です。下記(C)の「敷地権」の場合は必ず登記されます。但し、抵当権などの設定登記はできません。

所有権の場合は区分所有者全員で共有し、借地権の割合は準共有することになります。

持分又は割合は原則として 専有部分の床面積÷その建物全体の専有部分の床面積の合計 となりますが、端数を整理して、「1万分の○○○」としているものもあります。

マンション土地と建物は別個の不動産であるため、従前は所有権や抵当権などの登記を「土地登記簿」と「建物登記簿」の双方に行なっていたので、1筆の土地登記簿に大勢の区分所有者の所有権や抵当権が次々と記載され、大規模なマンションでは登記簿が複雑膨大なものになり取扱に困難をきたすようになりました。

そこで昭和59年に区分所有法と「不動産登記法」が改正され、(A)の敷地利用権のうち「建物と分離して処分できないもの」を「敷地権」と呼び、その旨の登記ができることになりました。敷地権たる旨の登記がなされると、建物の専有部分と敷地利用権は登記上一体化されます。(不動産登記法第91条第2項第4号) 土地の登記簿には「この土地は○○マンションの敷地権の対象である。」ということと敷地権の種類だけが登記され、個々の区分所有者に関する登記は省略されます。

個々の専有部分についての所有権や抵当権の登記は、敷地権の種類や割合と共に建物登記簿だけに記載されますが、その効力は土地の共有持分にも及ぶことになります。

法律改正後に新築されたマンションは、原則として当初から敷地権方式の登記になっていますが、それ以前に登記されたものについても、新方式への切替えが行われています。

但し、土地と建物の所有者やその持分が異なっていたり、又は当事者が希望しないなどの理由で、従前通り土地建物双方の登記簿に登記されているものもあります。

出典元は、«重要事項説明書補足資料»